アメリカの生活

いろいろなやさしさ

香りのよい生のモミの木に、オーナメント。
木の下には積み上げられた沢山のプレゼント。
そしてクリスマスの朝には、思いっきりビリビリと美しい包装紙を破いて、プレゼントを開ける。
アメリカでのクリスマスの光景です。丁寧にテープをはがし、包装紙を綺麗に畳む日本人は、驚きを隠せないかもしれません。

アメリカ人の友人と家族のように長年付き合っていても、未だに「えっ、そうなんだ!」と驚かされることがあります。

ASSUMEということばがあります。和訳すると、“~と推測する、~と想定する”などという意味になるかと思います。私の友人は、お母さんに、“You shouldn’t assume anything. Before you assume, try asking.”と教えられて育ったそうです。
「こうだろうと勝手に自分の中で思ってはダメよ。尋ねなさいね」ということですが、相手がことばにしなくても、気持ちを察することや、空気を読むことを大切にするようにと言われてきた私たちとは、だいぶ違います。

だからこそアメリカでは、「あなたはどう思う?」と頻繁に尋ねられ、自分の思いをきちんとことばにすることが求められます。アメリカでの生活をはじめたばかりの留学生が、最初にぶち当たる壁かもしれません。

“言わなくてもわかるよね、察してくれないの?”
ついつい心の中でつぶやいてしまうものです。

どちらが正しいというわけではなく、それぞれの文化が築かれてきた歴史、背景がありますね。たぶんこうかなと思ってそっとしてくれるのが嬉しいこともあれば、聞いてもらったことで助けられることもあります。

やさしくドアをノックして、
“Are you okay? Is there anything I can do for you?”(だいじょうぶ?なにか私にできることある?)
そんな風に聞いてくれた友人の顔を思い浮かべながら、やさしさの表現には、いろいろあっていいんだなと思ったりしました。

クリスマス、大切な人に、あなたらしい方法でやさしさを届けてくださいね!

(霜)