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アメリカ人種問題と自分自身の偏見

スタッフブログ by Mayu Suzuki

先日、『ボクらを見る目』というドラマを観ました。
実際にアメリカで起こった、有名な冤罪事件を元にした長編ノンフィクションです。

ある女性がNYのセントラル・パークでジョギングをしていたところ、性的暴行を受け、瀕死状態に。たまたま近くに居合わせた黒人とラテン系の少年5人が、冤罪で逮捕されます。長期間にわたる服役と、その後も付きまとう少年と家族の葛藤を描いています。

衝撃的だったのは、警察官が少年たちの姿を目にした途端、彼らを暴行事件の目撃者から容疑者にすぐ切り替えたところでした。
被害者は白人女性。有色人種の少年たちが暴行を加えたに違いない。
未成年の少年たちは、保護者の付き添いや弁護士の立会いなしで、自白を強要されます。

これは私たちとは別世界で起こっていることでしょうか?
他人事でしょうか?
誰もが持っている潜在的な偏見が浮き出てきて、この冤罪事件へ繋がったのではないでしょうか?

国際化が進んできているとはいえ、まだまだ日本は単一民族の側面があらゆる場面において強いと感じます。
見た目や喋る言葉が違うだけで、構えてしまったり、怪しいと反射的に感じてしまう人もいるかもしれません。

人種の違いによる偏見・差別が身近にあって、実際に犯罪に繋がること。
日本で暮らしているだけでは、なかなか実感できない方も多いと思います
しかしたとえ日本人同士であっても、私たちは知らない人に対して、何も偏見がないと言えるでしょうか?

大事なことは、自分も気付かずにこのような偏見を持っているかもしれないと知ることです。

他人事で済ませないこと。

これは日本人同士であっても大事ですが、これから異なる国と国、人と人の繋がりが増えていく時代では、間違いなく重要になっていくと思います。

『ボクらを見る目』はNetflixで公開されています。1話が1時間強、全部で4話です。
俳優さんの骨太の演技と念密に練られた脚本で、非常に見応えがあります。
ぜひ、おうち時間に観てみてはいかがでしょうか?