今、新しい試みとして、動画を作りYoutubeに投稿する、ということに取り組んでいます。制作過程は驚くほど大変なのですが、動画を観た懐かしいメンバーからの応援メッセージに励まされています。
「もしもし?わかる?」
太い声に、思わず
「えっ、わからないんだけど……」
出会った時は高校生だったT君も、今は3児のパパ。話しているうちに、いろいろな思い出がよみがえってきました。
アメリカツアー出発時、成田空港で牛乳を飲んでいた彼に
「あっ、牛乳が好きなんだ?」
と聞くと、
「ええ、田舎者なので」
と、おどけて答えた笑顔を今もよく覚えています。
”悪”と大きく書かれたTシャツを着ていましたが、当時から抜群のトークセンスで皆を笑わせていました。
留学を志して上京してきた彼と英語レッスンをしたこと、みんなでご飯やボーリングにもよく行っていました。そして希望していた道が絶たれた時に、味わった絶望感。思春期をもがきながらも、その研ぎ澄まされた感性で、色々なことを吸収していたのだと思います。
今自分の故郷で家庭を持ち、しっかりと幸せを噛みしめ、家族への感謝を口にする彼。
「小1の娘がさ、パパと一緒に寝たいって言うんだよ」
嬉しそうに話してくれました。十代で経験した葛藤、喜怒哀楽すべてを糧に、魅力的な人生を歩んでいるようです。
(霜)
Photo by 貴